HF無線   HF・むせん  HF Radio 

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HFとは「High Frequency」の略で短波無線のこと。地表と電離層で反射する長波長電波(2000〜30000KHz)を使用するため、古くから遠距離通信に用いられて、太平洋や大西洋の洋上管制にも使われている。自衛隊でも洋上哨戒を行う海上自衛隊ではよく使われるが、最近は衛星通信が主流になってきているようだ。F-4には偵察型の機体に装備され、比較的長いアンテナが必要なため垂直尾翼にブレードアンテナ(ARC-105HFアンテナ)を取り付けており、戦闘型F-4とはパネルラインが異なる。空自のRF-4にも最初から装備されており、F-4EJからRF化された機体には改修時に追加装備された。

HUD   HUD  Head Up Dispiay 

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ヘッド・アップ・ディスプレーの略で、通称は「ハッド」と呼ぶ。速度や方位、高度、機体姿勢等の飛行状況を操縦席前方に配置したハーフミラー(コンバイナー combiner)に、CRT画像を映し出す仕組みで、外からの光線も70%程度は透過するので、従来の計器板に目を移すことなく前方視野のみを注視しながら飛行状態を把握できる表示装置。HUDには何でも映し出すことができ、飛行状況以外にも戦闘時にはFCSからの目標表示や攻撃指示なども表示できるため、軍用機のパイロットワークを大幅に軽減できることから、米海軍のA-7コルセアIIから使われた。
F-4EJには光学照準器しか無かったが、EJ改になってHUD(島津製作所製)を搭載している。

IFF   IFF  Identification Friend or Foe 

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敵味方識別装置

IRST   IRST  Infra-Red Search & Track 

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赤外線捜索・追尾システムのことで、最近のロシア戦闘機にはよく見られる、キャノピー前方に小さなコブのような形状で設置されたセンサーと同じモノ。レーダーで探知しにくい目標でも赤外線で感知することが出来ればIFF等を利用して敵味方の識別を行って、対処が可能となる。条件さえ良ければ数十キロ先まで探知可能と言われるが、見通しの利かない悪天候や雲中では探知が難しくなる。
空自では2000年度ころからポッド形式のものを搭載しての飛行試験を行っていて、2003年度7月あたりからF-15Jの他段階改修(その7)の一つの機能としての試験が始まっている。

J/ALQ-6 ECMポッド   J/ALQ-6 ECMぽっど  J/ALQ-6 ECM POD 

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82年戦競に登場した国産のF-4EJ専用ジャミング用ポッド。搭載には機体改修(配線等)が必要だったらしいのと、あくまで訓練用として作られたようなので、ALQ-6を搭載可能だったのは#339#359#395#370等の少数しか確認されていない。(ファントム応援団としては、この4機しか確認できていない。求む情報!)機能の詳細も不明だが、82年戦競の第2部門でフェーカー役のF-4に搭載して使われていたので、要撃機を誘導している管制通信に対してのノイズ妨害、又は特定の周波数レーダーに密度の高い妨害を行うスポット妨害が行えたのだろう?
F-4EJには主翼外側の兵装ステーション(No.1とNo.9)にそれぞれ1基づつ搭載されて、2基1組で使われた。ALQ-6を搭載したF-4を俗称としてEF-4EJと呼んだ。しかし、83年の戦競からはALE-41チャフポッドを搭載したチャフボマーが電子妨害機の主流になり、あまり使われることはなかったようだ。

【追記】三菱電機製の訓練用ジャマー。F-104jやF-4EJのFCSレーダー等に妨害を行ったとされる。1980年(昭和55年)ごろより数機分が製造され、使用されたが、1983年(昭和58年)以降のAN/ALQ-131(RF-4E用)導入、1990年以降のAN/ALQ-131改(F-4EJ改用)やJ/ALQ-8(F-15用)導入に伴い、廃止された。(参考「実践から学ぶ人間行動学19、SPJ(その5)」曽出良、エアワールド2000.7、p.94-95)

J/AQM-1ドローンターゲット   J/AQM-1どろーんたーげっと   

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自らジェット推進で飛翔するターゲットで、赤外線及びレーダー誘導の空対空ミサイル用の高速標的機である。岐阜基地のF-4でも内側パイロンに取り付けて発射母機(遠隔操作も行う)になることがある。

J79-GE-17   J79-GE-17  J79-GE-17 

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エンジン参照

J79-IHI-17   J79-IHI-17  J79-IHI-17 

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エンジン参照

J79-IHI-17A   J79-IHI-17A  J79-IHI-17A 

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エンジン参照

JLAU-3/A   JLAU-3/A  JLAU-3/A 

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ロケットランチャー
70mmロケット弾を19発搭載することができるランチャーである。戦闘機に装着してパイロットの操作により一定間隔でロケットを発射させる。本ランチャーは4回までの繰り返し使用が可能であり、それ以降は破棄する。
  全長      150cm
  直径      39cm
  弾数      19発
  重量(EMP)  約46kg
  重量(LOAD) 約202kg
(2002エアフェスタ那覇での装備品展示、解説より)

JM117通常爆弾   JM117つうじょうばくだん   

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自衛隊でも装備される750ポンドの爆弾で、F-4には最大19発の搭載が可能である。オレンジ色に塗られた訓練弾は航空祭でも展示されている。

JM117誘導爆弾   JM117ゆうどうばくだん   

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JM117通常爆弾にGCS-1誘導装置を取り付けたモノ。GCS-1は国内開発された赤外線による誘導装置で、シーカーに連動した動翼で爆弾の誘導を行う。昼夜間の使用が可能となっている。

KA-56Bカメラ   KA-56Bかめら   

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RF-4Eに使われる低高度用パノラマカメラで、プリズムを回転させることでパノラマ撮影を行い、撮影範囲は180度。撮影枚数は550枚で可変スリットのシャッター式となっている。

KS-72Aカメラ   KS-72Aかめら   

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RF-4Eに取り付けられたカメラの一つで、正面下方向きに使う場合は焦点距離76mmか152mmのレンズを取り付ける。また305mmか457mmの望遠レンズを付けて下向きカメラにすることもある。また、斜め左右と下向きに計3台を組み合わせてトライメトロゴン・カメラとすることも出来た。

KS-87Bカメラ   KS-87Bかめら   

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RF-4Eに使われるカメラで、前方斜め下、垂直、側方斜めに取り付けて使え、撮影枚数は1200枚で、レンズは5種類ある中から目的に応じて使い分ける。

KS-87カメラ   KS-87かめら   

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RF-4Eに使われる高々度用パノラマ・カメラで、撮影範囲は60〜93度。撮影枚数は190〜280枚となっている。

KS-91Bカメラ   KS-91Bかめら   

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RF-4Eに使われる高々度パノラマカメラの一つ。RF-4Eは目的に応じてカメラを載せ換えるのだ。

LAU-3Aロケットランチャー   LAU-3Aろけっとらんちゃー   

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70mm(2.75インチ)のロケット弾を19発装填できる円筒形のランチャーで、F-4には最大で9個(弾体は171発)を搭載可能。70mmロケット弾は第2次大戦の時に空対空用に開発されたモノで、愛称はマイティーマウス。F-86D等にも使われていたが、現在は対地攻撃用のみに使われている。

LOROP POD   LOROP POD   

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RF-4EJに搭載する長距離偵察ポッドで、側方斜め下向きにKS-146Bカメラを搭載している。形状はセンタータンクを一回り小さくしたようなモノで、後部横にカメラ窓がある。偵察ポッドは基本的に輸入品でTAC PODとLOROP PODはアメリカ、TACER PODはフランスからとなっているが、部分的には国産品を使っている。

Mig-25亡命事件   Mig-25・ぼうめい・じけん   

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1976年9月6日。北海道奥尻島のレーダー・サイト(第29警戒群)ほか3カ所のレーダー・サイトが13:11頃に1機のアンノウン機を補足した。13:20に千歳基地にスクランブルが発令されて302SQのF-4EJ2機が緊急発進して目標に向かった。しかし、F-4EJは目標を捕捉することが出来ず、地上のレーダーも13:26頃に目標を見失った。アンノウンを見失って空自が大騒ぎしていた頃にソ連軍(当時)のMig-25戦闘機が超低空飛行(高度30m)を行って、13:50頃に函館空港への強行着陸を許してしまい、操縦していたベレンコ中尉が日本政府に対して保護を希望してきた。これは空自の防空システムに低空侵入機には対処できないという国防上の重大欠陥を露呈することとなった。この事件をきっかけに低空侵入機にも対処できるように早期警戒機(E-2C)が導入されることとなり、北海道東方および西方と日本海の3ポイントに早期警戒機による常時監視を行うことになった。

ベレンコ中尉はウラジオストク北東にあるチュグエフスカ基地からMig-25の3機で訓練のために離陸したが、途中で訓練を離脱して千歳に向かって飛行した。日本のレーダーを避けるために超低空飛行したために燃料消費が大きくなり、千歳にたどり着くことが出来なくなり燃料切れによる墜落寸前で函館に着陸した。ソ連政府はMig-25の機体返還を求めて「武力返還もやむなし」との通告を外務省にしたため、外務省は緊急事態と判断して政府より先に自衛隊に連絡し、これに対応して陸上自衛隊が政府からの指令を待たずに緊急展開し、米軍もデフコン3の即応態勢をとっていた。ところが、ソ連軍が行動しなかったことから、日本政府からすると自衛隊の独断専行とされたため陸自幹部が処分される結果となった。(実際には政府の対応が遅すぎると言える)
函館に着陸したMig-25は、当初は警察・運輸省・外務省でその扱いについて日本の縦割り社会のお役所仕事でスッタモンダしたあげくに防衛庁が管理することになり、日米の軍関係者によって予備調査を行った後に、空自輸送機(C-1)と米空軍輸送機(C-5A)で百里基地に運ばれて詳しい分解調査が行われたが、日ソ間で機体返還交渉が成立して11月15日に日立港からソ連貨物船で機体は返還され、ベレンコ中尉はアメリカへ亡命した。

Mk.82通常爆弾   Mk.82つうじょうばくだん   

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自衛隊でも装備される500ポンドの爆弾で、F-4には最大24発の搭載が可能である。オレンジ色に塗られた訓練弾や、青色に塗られた模擬弾は航空祭でも展示されている。

Mk.82誘導爆弾   Mk.82ゆうどうばくだん   

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Mk.82通常爆弾にGCS-1誘導装置を取り付けたモノだが、JM117用の誘導装置とはフィンの形状が異なっている。赤外線誘導なので地上攻撃につかうと味方への誤爆の可能性があるから、用途としては対艦用ではないだろうか?

MULTIPLE EJECTER RACK   MULTIPLE EJECTER RACK  MULTIPLE EJECTER RACK 

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略してMER(マー)と呼ばれる兵装ラック(6連装爆弾架)で、F-4には外側パイロンやセンターパイロンに取り付けて、爆弾等を6個まで装着できる。現代の航空機は高速で飛行するため、リリースした兵器が自機にぶつからないように押し出す機構が付いている。MERの全長は5mで重量は225kg。

NPT-1R-1ミサイルターゲット   NPT-1R-1みさいるたーげっと   

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空対空赤外線ミサイル用の高速標的で、ターゲット後部にバーナーの噴射口があり、その熱源をAIM-9やAAM-3のシーカーで捉えるのである。

RF-4B   RF-4B   

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空軍が採用したRF-4Cに遅れること1年で、米海兵隊もF-4の偵察型を採用することになった。F-4Bの機体にRF-4Cの機首を付けた仕様であるが、全長が長くなって空母上では使いづらく、米海軍では採用されなかった。

RF-4C   RF-4C   

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F-4Cの機首を再設計してパノラマカメラ、赤外線センサー、側方監視レーダーを搭載した。F-4では初めての偵察型で、ロングノーズ・タイプでは最初の機種となる。

RF-4E   RF-4E   

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RF-4Cの輸出仕様で、機首以外の部分はE型とほぼ同仕様といえるが、胴体上に照明弾の格納/射出装置がある。空自の偵察部隊である第501飛行隊もこの機体を使っている。先代のRF-86Fではカメラを地上でプリセットを行った上で、パイロットは目標をカンを頼りに撮影を行っていたが、RF-4ではオートアイリスや機体速度に同調したシャッタースピードで撮影でき、ファインダーで目標を狙えるようになった。

RF-4EJ限定改修型   RF-4EJげんていかいしゅうがた   

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F-4EJLOROP POD長距離偵察ポッド(若しくは他の偵察ポッド1種)のみ を搭載できるようにした先行の簡易改修型で、RF化改修2〜8号機までがこ れにあたり、最初はUHFアンテナやJ/APR-5レーダー警戒装置までは装備され なかった機体だが、慣性航法装置電波高度計の換装とHF無線機の新規搭 載は行われたようだ。 当初、F-4EJやF-1の部隊に偵察ポッドを搭載させて戦術偵察を行う案もあっ たが、F-4部隊では訓練形態が異なり、F-1では偵察ポッドを搭載する余裕が ないことから、F-4EJの改修型を偵察航空隊で一括管理することなった。

RF-4EJ量産改修型   RF-4EJりょうさんかいしゅうがた   

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F-4EJの戦闘力は残しながら偵察ポッドを搭載できるように改修された機体 で、UHFアンテナやJ/APR-5や慣性航法装置等もEJ改とほぼ同様に改修されて いる。この改修は保有しているRF-4E(14機)では日本全土をカバーするに は規模が少なく、稼働機数24機が必要ということから実施された。搭載する 偵察ポッドは用意された3種類全てを運用可能で、先行試作の406号機とRF 改修9号機以降の機体が量産改修型となる。写真偵察であれば地域偵察を主 とする戦術偵察機であり、ELINT機能があるTACER PODであれば戦略偵察機 とも言える。 なお、海外では空自向けRF-4ERF-4EJと表すことが多いので混同されるか もしれないが、日本が独自で行った改修機なので、マクダネルRF-4EJとい う製造記録は無い。

RF-4X   RF-4X   

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ジェネラル・ダイナミックス社が開発した高々度高解像度偵察カメラHIAC-1を搭載する特殊偵察機として計画されたF-4で、当初はG-139というポッドにHIAC-1を格納しRF-4Cに搭載する予定であったが、外部搭載式では空気抵抗が増すとしてF-4Eの機首を改造してカメラを搭載するRF-4Xに改造する計画だった。この計画は高空で隠密偵察することを任務としていたRB-57Fの後継機として、ジェナラル・ダイナミックス社がCIA向けに提案されたものであり、ピース・ジャック計画と呼ばれていた。G-139ポッドは試験的運用を行ったが、計画は米空軍によりキャンセルされてしまった。しかし、この計画に興味を持っていたイスラエル国防軍により、RF-4Xと同規格に改造したF-4E(S)という機体で復活して3機が採用された。

RHAWS J/APR-2   RHAWS J/APR-2   

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RHAWSとはレーダー源探知警戒装置のことで、F-4EJには敵レーダー波の受信装置として国内開発のJ/APR-2を搭載していた。アンテナはSTA,2/8の上付近の主翼前縁(左右2箇所)と、ドラッグシュート・ドアに2箇所付けられて、機体の全周囲(直下と直上を除く)をカバーしている。

RL-4ロケットランチャー   RL-4ろけっとらんちゃー   

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対地攻撃用の127mmロケット弾を4発装填できる先端が円錐形のランチャーで、F-4には最大9個(弾体は36発)を搭載可能。ロケット弾はミサイルとは違い機関砲弾を大型化する発想で作られた兵器であるため、発射後は無誘導である。

RMK-35/A37U-36   RMK-35/A37U-36   

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AGTS(エアリアル・ガンナー・ターゲット・システム)として元々はF-15用のガン射撃用の標的であったが、現在はF-4の射撃訓練でも使われているようだ。これは標的後方にネット?を展開し、そこを有効範囲として通過していく弾の衝撃を感知してヒット数をカウントし記録する。

RWR J/APR-5   RWR J/APR-5  RWR J/APR-5 

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F-15Jで使われたJ/APR-4改を更に改良したレーダー警戒装置で、翼端に取り 付けられた受信アンテナはF-4EJ改のAPR-6と変わらないし、性能もあまり変 わらないとされているが、表示にCRTではなく専用スコープによって行われ るので、コクピットの計器パネルを大幅に変更していない偵察飛行隊のRF- 4EとRF-4EJの機体に取り付けられている。

RWR J/APR-6   RWR J/APR-6   

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F-4EJ改に改修された機体にはJ/APR-2に代わりレーダー警戒装置(Radar Warning Receiver)として、F-15Jで使われたJ/APR-4改を元に改良してデジタル化されたJ/APR-6に更新されて、受信周波数帯域が拡大している。この機器は米軍から供与はされないので国内開発品(トキメック製)である。アンテナ位置も主翼先端と垂直尾翼に移動させており、未改修機との識別点の一つとなっている。

TAC POD   TAC POD   

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RF-4EJに搭載する戦術偵察ポッドで、低高度偵察用にKS-153カメラ、高々度偵察用にKA-95Bカメラ、赤外線偵察用にD-500を内部に搭載している。前方偵察カメラ用窓があるのでポッド前端が2段になっているので、識別は容易に出来る。

TACネーム   TAC・ネーム   

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ニックネームのようにパイロットが使う個々の愛称。米空軍の慣習に習って 80年前後から空自でも使い始めたそうだ。名前の付け方に特に決まりはな いようで、米軍風から和風的なモノまで様々な名前を付けている(中には見 た目(身体的特徴)そのままというような名前もある) 無線で呼びやすい &聞き取りやすいように基本的には3文字(又は略して3文字)以内にして いるようだ。 部隊内では普段からTAC(タック)ネームで呼び合うように習慣付けてい るが、この場合は実用性重視で階級に関係なく呼び捨てで構わないそうだ。 航空祭で飛行するパイロットを紹介するときに、本名とTACネームを合わ せて紹介する場合もあるが、基本的には暗号と同じ扱いのようで、飛行隊の コールサインと同様に一般に公表されるモノではない。

TACER POD   TACER POD   

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RF-4EJに搭載する戦術電子偵察ポッドで、各種の電波を受信して電波諸元、識別、発信位置の測定を行い、データを地上に送信する機能を持つとされ、内容的にはELINT POD(ELECTRONIC INTELLIGENCE POD)と言えるかもしれない。形状はセンタータンクのような円筒形ではなくて箱形である。

TDU-10Bダートターゲット   TDU-10Bだーとたーげっと   

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ガン射撃用の標的で、A/A-37U-15改リールポッドで曳航され、旋回しながらの射撃訓練に使われる。アルミ合金のハニカム構造で内部に石灰を入れて弾が命中すると煙が上がるような工夫をしていたこともあるが、命中を目視で確認するしか方法がないので、あまり使われなくなってきているようだ。

TDU-37Bデルマターゲット   TDU-37Bでるまたーげっと   

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レーダー誘導の空対空ミサイル用の高速標的で、A/A47U-3ミサイル曳航装置により展開して使用する。

TRIPLE EJECTER RACK   TRIPLE EJECTER RACK   

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略してTER(ター)と呼ばれる兵装ラックで、F-4でも内側パイロンに取り付けて、爆弾やロケットランチャーを3個まで装着できる。機構的にはMERと同様である。

Tシャツ   Tしゃつ  T shirt 

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一般で広く着られているTシャツは、元を辿れば軍服の一つ。第一次大戦時にフランス兵が夏場に涼しげに着ていた木綿下着をまねてアメリカ兵が作ったアンダーウェアが起源で、その後、軍に認められて正式に採用されたのが始まりで、形がT字なのでTシャツと呼ばれた。当時の米軍官給品の下着がウール製で、肌に直に着るとチクチクするのを嫌ったと言うこともあるらしい。第二次大戦でアメリカが参戦する頃(1941年)に海軍が現在のような丸首タイプのものを開発し、陸軍でも採用された。
航空自衛隊では84年8月から夏期の機体整備等の作業服としてのみTシャツの着用が認められている。各部署ごとでイラストや文字をデザインしたTシャツを着ているが、これは当然ながら支給品ではなく部隊ごとで発注して作ったもの。飛行隊関係者なら普段着として購入している人も居るようです。
※写真のTシャツは部隊公式の物ではありません。

Vマーク   V・マーク  V mark 

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第301飛行隊が95年と97年の戦競で使ったのが「V」を象ったマーキングで、第5航空団の5をローマ数字として意味したり、勝利のVサイン(Victory)の意味を合わせ持つとされる。Vサインの起源は第2次大戦中の英国首相だったウィンストン・レナード・スペンサー・チャーチルが、連日の空襲で被害を受けたロンドン市民に向けての「この戦いに勝利しよう」と言う激励のメッセージとして使われたことに始まる。後に日本へ原爆投下の報を受けてマスコミに向けてもVサインを示したが、この時は「平和のサインだ」と語ったと言われている。

XAAM-2   XAAM-2  XAAM-2 

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一応は正式採用されたAAM-1(AIM-9Bを参考に作られた)に続いて国内開発 していた赤外線追尾式の空対空ミサイル。F-4EJ導入と共に採用したAIM-4D ファルコンの後継として採用されるハズだった。AIM-4Gスーパーファルコン に似た形状で、航空機搭載や発射試験まで行われて、採用まであと一歩とな ったところで、これを察知したアメリカはサイドワインダーにダンピングを 行って猛烈な売り込みをしてきた。これによりXAAM-2の採用は見送られ、 AIM-9PがF-4EJやF-1の標準装備として採用されてしまった。開発を担当し ていたのは三菱重工とNECで、AAM-3が採用されるまで航空自衛隊はAIM-9 シリーズが全盛となった。

XAAM-5   XAAM-5  XAAM-5 

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配備の始まったAAM-3の後継として1998年から国内開発されている赤外線式 の空対空ミサイル。AAM-3はもとより、アメリカで開発しているAIM-9Xを上 回る性能を狙っていると思われ、オフボアサイト能力を更に発展させるとと もに、赤外線画像による検知でフレアのような妨害対策を強化し、更に機動 性をも向上させるためにノズルも偏向式になると思われる。公表されている 写真を見る限り、形状はAGM-78スタンダード・ミサイルを超小型化したよう な感じである。 現在までは地上からの発射試験までは行われている。近々には機体搭載や実 射試験を始めるようで、岐阜基地配備のF−4に対してのミサイルランチャ ー改良が予定されている。開発費の総額は200億円と言われ、配備開始は 2004年予定とされている。