アーミングエリア   あーみんぐ・えりあ  arming area 

▲TOP ▼BACK

 

滑走路の両端に設けてある駐機場所のことで、フライトを行う戦闘機は離陸前と着陸後にはこの場所に一旦駐機して、機体や外部兵装の状態に異常が無いかを確認する。
ちなみに、離陸前の点検がアーミング、着陸後に行われるのがデ・アーミングと呼ばれる。

IRAN   あいらん  Inspection and Repair As Necessary 

▲TOP ▼BACK

 

IRANとはInspection and Repair As Necessaryの略で、定期点検(又は定期整備)の意味。自衛隊の航空機はそれぞれの機体メーカー(F-4の場合は三菱重工)に戻して機体を分解して細部まで検査・修理・消耗品交換を行わせている。定期の期間はF-4の場合で約3年(36ヶ月〜45ヶ月の間)でIRANを受けさせるようにしている。
機体構造の主要部にはX線を用いて金属疲労やクラックの検査を行うが、12年ごとのIRAN(4回に1回の割合)では目視でも機体の傷が判りやすいように、表面塗装まで剥がして機体全体を詳細に検査する。従って、機体塗装に関しては普通のIRANでは検査後にお色直しの塗装を行う程度となるし、標準塗装以外は行わないので、8SQのF-2迷彩塗装や飛行教導隊(F-15)のような場合は、部隊側で仕上げの塗り直しを行っている。基本的に、標準以外の機体塗装(戦競塗装やマーキング等)や垂直尾翼部隊マークまでは契約条項に含まれないようで、IRAN入りさせる機体には部隊側で塗装落としや部隊マークの付け替えを行っている。外部装備として内側パイロンと翼下タンクは標準形態として、機体と同時にメーカー整備を行うが、センタータンク等は契約外となるので、自衛隊側で検査している。また、IRAN中に点検や修繕以外に装備追加や機体改修を行う場合もあり、工場入り期間は機体ごとで異なるが、修繕のみなら約3ヶ月程度、一部改良を伴う場合は6ヶ月程度かかる場合もある。

写真は、名古屋空港に隣接している三菱重工のIRAN用ハンガーから出てきたF-4EJ改(362号機)です。

アクティブ・ホーミング   あくてぃぶ・ほーみんぐ   

▲TOP ▼BACK

 

発射母機のレーダーに頼らず、ミサイル自身に搭載した慣性誘導装置とレーダーで目標探知と追跡を行うことをアクティブ・ホーミング(active homing)と言い、発射後は母機で誘導する必要がないので撃ちっぱなしが出来る。空対空ミサイルとしてはAIM-54CフェニックスやAIM-120B/C(AMRAAM)等があるが、F-4EJ改火器管制装置やセントラル・コンピューターでは運用できない(プログラム改良を行えばAIM-120B/Cの運用は可能だが)F-4EJ改で運用できるアクティブ・ホーミングとしてはASM-1対艦ミサイルがあり、初期段階は慣性誘導で飛翔し、最終誘導を内蔵レーダーで誘導を行う(ASM-2の最終誘導は赤外線画像追尾式)

アドバース・ヨー   あどばーす・よー  adverce yaw 

▲TOP ▼BACK

 

直訳すると「逆方向の片揺れ」。 飛行機がロールしようとエルロンを操作 すると、右と左の翼で抗力バランスに違いが起きる。これによって機体が傾 こうとする方向とは逆方向に振られるという、飛行機には基本的な性質のこ と。 F-4ではエルロンの位置は内翼にある。これは艦載機ということから母艦 収容時に外翼を折り畳み式にする必要があったので可動機構を付けられなか ったからだが、その分だけ効率が悪くなるからエルロンの面積を大きくする 必要があった。面積を大きくするとエルロンを動かす仕組みも大きくしなけ ればならないし、エルロン・リバーサルを防止させる意味でも、ロール操作 にはスポイラとの併用となった。このお陰でエルロンを上げる必要は殆ど無 くなり、作動範囲は+1〜-30度となっている。 しかし、下げ側はスポイラが上がるだけなのに、上げ側は大きなエルロンが 下がるから、左右の抗力の違いが大きくなって、酷いアドバース・ヨーを発 生してしまう結果となってしまった。 これを打ち消す必要から主翼の折り畳み部(外翼)に12度の上半角が付けら れているが、低速時ではエルロンを大きく動かさないと効きが悪いから、そ の分だけ逆向きのヨーも発生してしまうので、方向舵も使って操縦しなけれ ばならない。 最近の飛行機はエルロンを使えば自動的にラダーも振ってくれるようで、特 にラダーの操作を行わなくても良いようになっている。F-4にもARI (Aileron and Rudder Interconection)というエルロンとラダーを同調さ せる機構はあるようだが、アドバース・ヨーを打ち消す程の動きはないそう だ。 参考:方向舵

アフター・バーナー   あふたー・ばーなー  after burner 

▲TOP ▼BACK

 

ジェットエンジンにおける推力増強装置のことで、エンジン・メーカーによってはリヒート"reheat"(R&R)とかオーギュメンター"augmenter"(P&W)と呼ぶこともある。ジェットの噴出ガスの温度を高めると推力も増強できるが、燃焼器部分でガスの高温化を行えば、その後方に位置するタービンを傷めてしまうので、エンジン通過後の燃焼ガスの中に更に燃料を噴射して再燃焼させることで噴出ガスの温度を上げて速度も速める仕組み。これによる推力増加率は1.4〜2.0倍にもなるが、燃料消費率も2〜4倍にもなるので、長時間の使用は出来ない。F-4が使っているターボジェット(J79)や、F-15等が使うターボファンにも付けられる他に、AV-8が使うペガサス・エンジンでもダクトバーナーとして応用されている。

アミーゴ   あみーご  Amigo 

▲TOP ▼BACK

 

アミーゴ(Amigo)とはスペイン語で友人、友達の意味で、89年当時の第301飛行隊ではコールサインとしていた。同年に小松基地で開催された戦競では、第301飛行隊から参加した4機(323号機、369号機、397号機、415号機)にスペシャルマーキングとして胴体部に大きく「Amigo」と書かれていて、ファンの注目を集めていたが、空域の天候不良が続いたため競技は行われていない。 しかし、それだけでは終わらず、コールサインは本来防衛機密として扱われているものであるため、これを公にしてしまった行為は後日に物議をかもしだし、以後、同様なマーキングは行われていない。

アラートハンガー   あらーと・はんがー   

▲TOP ▼BACK

 

平時でも対領空侵犯に備えておくための緊急発進専用の格納庫で、戦闘機部隊のある基地には必ず設置されている日本の最前線。アラートとは非常待機又は警戒態勢という意味。待機しているのはエレメント(2機のペア)が2組で、それぞれ5分待機と30分待機に別れて要員も待機しており、機体にはF-4でも20mm弾とAIM-9Lの実弾が搭載されている。5分待機とは発令から発進までを5分以内に行うことを言う。また、出撃の緊張度が極度に高い場合は即時待機(Battle Station)となり滑走路端で発進待機する場合や、滑走路待機(Runway Alart)となる場合もある。

アルミ合金   あるみ・ごうきん   

▲TOP ▼BACK

 

F-4の機体外板はケミカル加工されたアルミ合金部品を多く使っているのが特長で、強度的にはジュラルミン系よりも強いが腐食には弱く機体の塗装が必要で、それまで金属膚を見せていた空軍機も海軍同様に全塗装することとなった。

アンコロ   あんころ   

▲TOP ▼BACK

 

アンチ・コリジョン・ライト

アンチ・コリジョン・ライト   あんち・こりじょん・らいと  anti collision light 

▲TOP ▼BACK

 

衝突防止灯のことで、航空機には空中衝突を防止するために赤色の閃光灯を 装備することが義務づけられている。F-4には垂直尾翼前端に取り付けら れている。
通称「アンチコ」あるいは「アンコロ」と、略して呼ぶ事もある。

アンチコ   あんちこ   

▲TOP ▼BACK

 

アンチ・コリジョン・ライト

威嚇射撃   いかく・しゃげき   

▲TOP ▼BACK

 

87年12月9日 領空侵犯の警告を無視して沖縄本島を横切ったソ連軍(当時)のTu-16バジャーに対して、スクランブル発進した302SQのF-4EJ(2機)は20mm機関砲の実弾による警告射撃を行った。空自がスクランブルによる実弾使用はこれが初めてであった。

1号機   いち・ごうき   

▲TOP ▼BACK

 

F−4シリーズの1号機(初号機とは言わない)は1958年5月27日に完成し たF4H−1(シリアルナンバー 142259)ある。この機体はF−4の原型 機であり、飛行試験を行える初めての機体でもあり、軍には引き渡されずマ クダネル社が所有していた。従って機体名称が変更された時、軍に引き渡さ れたF4HはF−4Aとなったが、1号機はF4H−1のままであった。 民航機などは1号機を完成させる前に強度試験用の機体が作られるが、飛行 に必要な装備は付けられないので0号機と呼ばれ、強度試験機が複数存在す る場合は0-1、0-2といった番号になる。F−4に0号機が存在したかは不 明?

イナート弾   いなーと・だん  inert cartridge 

▲TOP ▼BACK

 

訓練用の爆弾/ミサイルで、実際に投下/発射することが出来るが弾頭に炸裂火薬は入っていない。航空自衛隊ではMk.82通常爆弾JM117通常爆弾等の通常爆弾には投下訓練用のイナート弾は持っていて、天ヶ森射爆場などで実際に投下した爆弾がどのような投下コースになるか?を訓練/確認するためのもの。実弾と識別できるように弾体は赤/オレンジに塗られているので、航空祭でも見ることは出来るが、ミサイルのイナート弾は持っていないようだ。

犬鷲   いぬわし   

▲TOP ▼BACK

 

第306飛行隊の部隊マーク。同隊が所属する小松基地がある石川県の県鳥で、日本では生息数が300羽程度しか確認されていないので天然記念物にも指定されている。英名は「Golden Eagle」で、翼開長径が2mにもなる大型の猛禽類であり、自然界では食物連鎖の最上位に位置するために繁殖力が弱い。部隊の正式発足は81年7月1日なのであるが、部隊マークの方は一足早く6月11日に制定されたそうで、勇猛果敢な精神と電光石火の機動性を表している。ちなみに、犬鷲の目の部分は前身である第205飛行隊の部隊マークを応用しているらしいと言われ、基本は「6」をデザインしたものとなる。

ウィング・タンク   うぃんぐ・たんく   

▲TOP ▼BACK

 

翼下の外側パイロンに装着可能な燃料タンクで容量は370gal。G制限は残燃料75%以上で+4G、-1G、75%未満で+5G、-2Gとなっている。音速飛行中でも切り離し可能である。

ウッドペッカー   うっどぺっかー  woodpecker 

▲TOP ▼BACK

 

1981年2月25日付けで改正された501SQの部隊マーク。ウッドペッカー とは日本名で言うキツツキのことで、TVアニメのキャラクターとも似てい るが髪型等が違うし蝶ネクタイも無いから違うキャラである。有名な第4回 川中島の合戦で武田信玄が用いたキツツキ戦法をモチーフにデザインされ た。キツツキが餌を取る習性は木をクチバシでこつこつと叩き、驚いた虫が 反対側に逃げ出すところを捕まえる。これに習ったのがキツツキ戦法で、 「自軍を2手に分けて、1隊は敵に奇襲をかけて、逃げるところを別の1隊 で挟み撃ちにする」というもので、RF-4Eが百里航空祭で見せるよう に、1機が正面にフェイントかけて注意を逸らせて、もう1機は後方から忍 び寄り偵察行動(機動飛行)に例えられるだろう。
実際のキツツキ戦法は、武田軍が本隊と別動隊に分かれて、別動隊が奇襲で 上杉軍を側面から攻撃し、慌てて逃げるところを本隊で攻める作戦だった。 ところが、攻撃準備を飯炊きの煙の多さで上杉側に奇襲を見破られてしま い、上杉軍は陣をそのままにして夜の闇と霧の中を川中島に軍を進めた。そ れは武田軍本隊の正面なのであった。朝になって霧が晴れるとやる気満々で 車輪の如く兵を繰り出す「車がかり戦法」を使う上杉軍に、武田軍は逆V字 型で最強と言われた「鶴翼の陣」で応戦するも、別動隊に兵を分けてしまっ たので多勢に無勢の防戦一方となった。あわや全滅寸前という時に、奇襲が 空振りに終わった別動隊が間一髪で到着。武田本隊攻めで疲労していた上杉 軍に元気いっぱいの武田別動隊が襲いかかって攻守逆転となり、上杉軍の撃 退に成功している。結局、両軍は痛み分けとなった。1561年(永録四年)9 月9日のことである。

梅   うめ  Japanese Apricot 

▲TOP ▼BACK

 

梅の学名は「prlmus mume」。mumeとは日本の古い呼び名「ムメ」から来ている。花言葉は「忠実」「気品」「厳しい美しさ」「あでやかさ」等。原産地は中国と言われ、約1500年前に薬用として日本に伝来していて、現在でも漢方薬の材料としても使われている。奈良・平安時代に貴族が観賞・薬用として競って植えたことから、親しみを持たれるようになっていったようだ。ウメの語源としては「ウつくしくメずらしい」からきたという説もある。
梅花参照。

エアインテイク   えあいんていく  air intake 

▲TOP ▼BACK

 

F-4の空気取入口はマッハ1.5以上でも良好なエンジン効率を得るために、空気取入口前端にエアインテーク・ベーンと呼ばれる板状の衝撃波発生用の斜板(ランプ)を付けた外部圧縮型で、衝撃波を利用して空気の圧縮・減速を行い、エンジンに適度な空気供給を行う仕組みである。
ランプは胴体から50mm程度離されて設けられていて、胴体表面に沿って流れるダイバータ(エネルギーの無い空気)を取り込まないように設置されている。また、ベーンは固定ランプの前側と可変ランプの後側に別れている。
衝撃波を発生させる固定ランプは10度の角度が付いたクサビ形になっており、これにより超音速飛行時に空気を減速圧縮してエアインテイク内部に安定した気流(マッハ0.5程度に減速した空気流)を供給する。可変ランプは速度に応じて空気流入量を調節するためのもので、14度まで可動する。更に、可変ランプの表面には細かな穴(1mm程度)が多く開いていて、衝撃波後方に発生する空気境界層を吸い込んで、空気取入口の上下に設けられた排出口からバイパスエアと共に外部に吹き出させる仕組みになっている。

エアリアル・ガンナー・ターゲット・システム   えありある・がんなー・たーげっと・しすてむ  Aerial Gunner Target System 

▲TOP ▼BACK

 

AGTS参照

エルロン   えるろん  aileron 

▲TOP ▼BACK

 

ロール操作を行うのに必要なエルロンは、内翼のフラップに隣接した外側に 装備されている。本来は主翼の外側に設置するほうが、てこの原理で小さな 動きでも十分な効果を得られるのだが、F−4の外翼は折り畳み式にするた め作動装置を取り付けることができなかったので内翼側に取り付けられた。 そのため、必要なロール率を確保するために面積を多くすることになった が、これが起因してF−4特有のアドバース・ヨーを発生してしまい、その 対策として外翼に12度の上反角を付けることになり、あの独特の主翼形状を 生み出す要因となった。F−4ではスポイラが併用して動くようにしてある ので、エルロンの作動範囲は+1〜-30度となっている。E型には採用されな かったが、海軍型にはエルロンをフラップと連動して作動するドループエル ロンを採用していた。ちなみにエルロンとは元々フランス語で、日本語では 補助翼となる。

エンジン   えんじん  jet engine 

▲TOP ▼BACK

 

F-4EJのジェットエンジンはジェネラル・エレクトリックJ79-GE-17を石川島播磨重工でライセンス生産したJ79-IHI-17で、当初は排気煙が濃いので視認性が高くタキシングでも黒煙が判るほどだった。これは敵からの発見率も高いことから無煙化エンジンに改修されることとなり、81年頃のIRAN入りした機体から逐次無煙化に改修したJ79-IHI-17Aに換えられた。なお、完成機として輸入した一部のF-4EJと全てのRF-4EについてはJ79-GE-17からの載せ換えとなっている。
J79-IHI-17エンジン1基あたりの推力は11,800lb(5,380kg)でアフターバーナー使用時は17,900lb(8,120kg)となっており、これは無煙化された-17Aでも変わらないとされる。J79は元々マッハ2級の超音速爆撃機B-58に搭載するために開発されたエンジンであった。F-4でのエンジン配置は出来るだけ重心に近くなるようになっており、そのため尾翼より手前に排気ノズルがあるマクダネル伝統の配置なのだが、これは慣性モーメントを少なくするためである。
参照:コンプレッサー燃焼器部タービン・ロータータービン・フレームテールパイプ・アッセンブリー

エンブレム   えんぶれむ  emblem 

▲TOP ▼BACK

 

飛行隊にもエンブレム(紋章)があり、隊旗や部隊メインパッチのデザイン に使われている。機体に描いている部隊マークとは異なり、使用機種が何で あるかを明示しているものが多い。第301飛行隊は日の丸とF−4(正面 斜め下)のシルエット、第302飛行隊も日の丸とF−4の平面形シルエッ ト、第303飛行隊はドラゴンを形取った稲妻とF−4(正面斜め上)のシ ルエット、第304飛行隊は北極星にF−4(斜め横)のシルエット、第3 05飛行隊は日の丸梅花と矢(2本)、第306飛行隊は稲妻を銜えた犬 鷲とF−4のシルエット、第8飛行隊は日本上空を8の字飛行するF−4、 第501飛行隊は地球を眺めるキツツキの絵柄となっている。

オール・フライング・テール   おーる・ふらいんぐ・てーる  All Flyng Tail 

▲TOP ▼BACK

 

音速に近い高速でも水平尾翼の効きを確保するための尾翼形式で、従来の水平安定板後端がエレベーターとして作動する方式とは異なり、水平尾翼全体を操縦翼として水平安定板と昇降舵をの役目を兼ね備える。最初にこれを実用装備したのは朝鮮戦争時のF-86Eで、それまでのF-86Aではダイブ等で音速を越えると主翼の空力中心が後方に移動するためエレベーターの効きが悪くなり、操縦不能になる危険があったことから採用された。マッハ2以上を出せるF-4の水平尾翼も同じ形式で、スタビレーター(stabilator)とも言う。

尾白鷲   おじろわし   

▲TOP ▼BACK

 

第302飛行隊の部隊マークで、77年から採用されている。英名は「White-tailed Sea Eagle」という猛禽類で、日本には北海道のみに冬鳥として渡ってくるものが多い。主にカモ類や魚類を主食とし、木の枝から急降下して狩りを行う。森林の伐採等で生息・繁殖する地域が減ってきており、環境庁では絶滅危惧TB類に指定している。飛行隊マークのオジロワシは空自の中で最大級の大きさ。現行の規定では日の丸マークより大きくしてはならないらしいが、通達される前に決められたデザインなので、現在もそのまま使用されている。デザインしたのは当時の第302飛行隊に所属していた山本忠夫氏(F-4時代最後の第305飛行隊長)と小松 均氏(元T-2B・I&元第21飛行隊長)の合作となっている。

音速   おんそく  SPEED OF SOUND 

▲TOP ▼BACK

 

音の速度であるが、気温や空気密度により時速は異なってくる。基準として海面高度で気温15度とすると1,224Km/hとなり、高度11,000mで気温-56.5度で1,063Km/hとなる。日常的には秒速365m(1,314Km/h)が一般的。単位はマッハ(Mach)で、音速での空気の流れを初めて観測した物理学者エルンスト・マッハからとったもの。音速より早いと超音速(supersonic)で、音速未満であれば亜音速(subsonic)という。音速が未知の領域であった頃はレンガ壁よりも硬い壁と思われていたが、現代の超音速機は難なく突破していく。パイロット訓練生が初めて音速を経験するとき、後席にいる教官が「音速を超えると後席からの声は前席に届かなくなる」とか「地上からの電波も届かない」とか理に適わない冗談を言うそうだが、訓練生は「まさか?」とウソと判っていながらも心細くなるらしい。